注目の大黒柱は“三刀流” 学法石川、春夏連続出場へ頼れる2年生コンビ【夏の高校野球福島大会・注目校②】

夏の甲子園を目指す高校野球福島県大会の注目校を紹介するシリーズ、2回目は学法石川です。今年は春のセンバツに33年ぶりに出場を果たし、春夏連続の甲子園出場を狙います。チームの注目は、頼れる2年生コンビです。

「全員で一球に対する思いを込めて、夏大会まで近いので全員でやっていきましょう!」

トレードマークの笑顔を時折見せながら、厳しい練習に励む学法石川ナイン。チームは、この一年で歓喜と悔しさを味わいました。

去年夏の福島県大会決勝。王者聖光学院に対して、10回オモテの時点で4点差をつけ、追い詰めます。しかし、あと1歩のところで甲子園の切符を逃しました。

新チームになった去年秋の東北大会、夏の悔しさを晴らすかのように学法石川は快進撃を見せ、準決勝進出を果たしました。そして、33年ぶりにセンバツの舞台へ。大会は、初戦敗退となりましたが、甲子園の舞台に確かな記憶を残しました。

注目の大黒柱は“三刀流”

春夏連続出場へ、チームの大黒柱は2年生の大栄利哉選手です。投げては最速144キロのストレートを軸に相手の打者を翻弄、打っては、勝負強い4番バッター、さらに守っては、強肩を誇るキャッチャーと、なんと三刀流で活躍します。

実力もさることながら、明るい性格でチームを盛り上げる大栄選手。しかし、この春、大きな挫折を味わいました。活躍を誓ったセンバツの直前、足を負傷し、甲子園はベンチから仲間のプレーを見守ることしかできませんでした。

この試合、大栄選手に刺激を与えたのが、同じ2年生の佐藤翼投手です。センバツを優勝した強打の群馬・健大高崎を相手に、7回途中までを3失点に抑える堂々としたピッチングを見せました。

センバツ後の大栄利哉選手「大舞台を楽しんでいる翼が本当にたくましく見えて、早くあいつの球を受けたいと思った。夏は自分が甲子園に連れていくぞという気持ちでやっていきたい」

「あいつともう一回甲子園に」

実は、中学時代からチームメイトの2人。時にはバッテリーとして、時には同じ投手陣のライバルとして、切磋琢磨してきました。

大栄利哉選手「自分のサインには首を振らないので、翼の考えていることが自分はしっかりとボールで要求できているのかなと。私生活でも時にはおもしろいことをやったり、自分の中では(佐藤投手は)欠かせない存在」

佐藤翼投手「(大栄選手が)センバツに出られなかった分、もう一回行くぞという気持ちがある。あいつと一緒にもう一回甲子園に立ちたい」

強靭なメンタルを武器に去年の秋からここ一番で先発を任され、期待に応えてきた佐藤投手でしたが、5月の県大会はけがの影響で出場できず。一方、大栄選手は、この大会で本格復帰し、マウンドにも上がりました。ようやく、頼れる2年生コンビがそろい踏みとなるこの夏。2人の存在が、チーム全体のレベルを引き上げています。

佐藤翼投手「チームとしては0というのが目的なので、ピッチャーとしてがんばりたい」 大栄利哉選手「本当に今大会は3年生のために。自分が死んでもいいという気持ちを持って全力でプレーしていきたい」

小宅善叶主将「3年生の強い気持ちがある中で、そこに(大栄)利哉や(佐藤)翼がプラスアルファで入ればもっともっと力になる。全員で協力して勝って甲子園につなげたい」

春夏連続出場へ、闘志を燃やす2年生コンビを擁する学法石川に、この夏、注目です。

学法石川の初戦は、17日、ふたば未来と対戦します。



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