北海道のマチで日本初のエコな取り組み ホタテの貝殻をアスファルトにしてCO2削減へ

道南で年間約5万7000トン水揚げされるホタテ。

一方、その貝殻についてはこれまで、これといった利用法がありませんでした。

こちらの山は八雲町の建設会社の敷地内に積み上げられたホタテの貝殻。地元の水産加工会社から引き取ったもので、2万5000トン
以上あるといいます。

いったい、何に使うのかといいますと…

産業廃棄物として処理される貝殻を、道路舗装のアスファルトの原料として砂の代わりに利用しているんです。東京の企業と共同で4月に特許を取得した、日本初の取り組み。

このアスファルトは去年12月に八雲町内で試験的に道路舗装に使われ、ひと冬を越し、耐久性や強度が十分であることが確認されました。

そして先週、約40トンのホタテの貝殻を混ぜ込んだアスファルトが、テニスコートおよそ20面分の広場の舗装に使われました。

CO2を取り込んで貝殻の主成分である炭酸カルシウムをつくり大きくなるホタテ。アスファルトに混ぜ込むことでCO2が地面に固定され温暖化防止につながるということです。

開発した北栄の小杉直司社長は「4年前から挑戦してようやくここで目途がつきました。念願だった、脱炭素・CO2を削減するという道がついて大変喜んでいます。来年は室蘭、苫小牧、札幌というように
全道に広げたい」と話していました。

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