NHK受信料が不要 チューナーレステレビの魅力と問題 地上波放送はどうすれば?

地上波TV番組を観る機会が少ない人はチューナーレステレビもあり? ※画像はイメージです(ゆるフォト/photoAC)

奈良県奈良市のアンテナ工事専門店「アンテナドクター」(https://antenna-dr.com/)が、2024年2月16日に若者とテレビの関係性などについて実態を調査した結果を公表。調査は10〜20代男女を対象にインターネット調査をおこない、332名から返答を得た。この結果によると2割近くの人がほとんどテレビを見ておらず、そのうち1割強の人が「テレビ番組はネットで見る」ことを理由にあげていることが分かった。

アンテナ工事専門店「アンテナドクター」による、10~20代男女に対してのテレビ視聴状況や、若者とテレビの関係性などについての実態調査①引用元 「アンテナドクター」 大雨・台風による住居トラブルに関する調査(調査委託先:日本ビジネスリサーチ)

このようにテレビ番組はネットで見るという人が増加するなか、注目が集まっているのが「チューナーレステレビ」だ。チューナーレステレビとはなにか、どんな利点があるのか、詳しい情報を見ていこう。

そもそもチューナーというのは、地上波放送やCS/BSデジタル放送などを受信するための機器である。このチューナーが備わっていないテレビが、チューナーレステレビだ。チューナーが内蔵されていないため、一般的な地上波放送やCS/BSデジタル放送を視聴できないのが最大の特徴だろう。

アンテナ工事専門店「アンテナドクター」による、10~20代男女に対してのテレビ視聴状況や、若者とテレビの関係性などについての実態調査②引用元 「アンテナドクター」 大雨・台風による住居トラブルに関する調査(調査委託先:日本ビジネスリサーチ)

地上波放送のテレビ番組が観れないのならば、なにを観ることができるのだろうか。その答えはチューナーレステレビに搭載されている「Android TV」などのテレビ専用OSにある。このOSが搭載されていることで、インターネットを介して「YouTube」や「Amazon Prime Video」、「Netflix」などの動画配信サービスが視聴可能なのだ。

アンテナ工事専門店「アンテナドクター」による、10~20代男女に対してのテレビ視聴状況や、若者とテレビの関係性などについての実態調査③引用元 「アンテナドクター」 大雨・台風による住居トラブルに関する調査(調査委託先:日本ビジネスリサーチ)

さらに、チューナーが内蔵されていない分、製造コストが抑えられ、同じサイズのチューナー有りのテレビと比べても安価で購入できるのもメリットだ。

また地上波放送やCS/BSデジタル放送をほとんど見ない人にとって、最も大きなメリットといえるのが、NHKとの受信契約が不要である点だろう。

(エンリケ/photoAC)

NHKとの受信契約は、放送法第64条1項「NHKの放送を受信できる受信設備を設置した者は、NHKと受信契約を締結しなければならない」に基づき交わされるが、チューナーレステレビにはこの受信設備がないため、NHKと契約する必要がない。

衛星契約の場合、12か月の前払いで21,765円が必要だが、この金額が不要となるのは、テレビ番組は見ないがゲームや動画を楽しむためにテレビを所持している人にとっては嬉しい話だ。

もしも地上波放送のテレビ番組を観たいと思った時は、「TVer(ティーバー)」などのアプリを使えば、さまざまな地上波放送を楽しむことができる。リアルタイムでの視聴はできないが、放送終了後から1週間の間、番組の視聴ができるため、好きな時間に利用できる。

アンテナ工事専門店「アンテナドクター」による、10~20代男女に対してのテレビ視聴状況や、若者とテレビの関係性などについての実態調査④引用元 「アンテナドクター」 大雨・台風による住居トラブルに関する調査(調査委託先:日本ビジネスリサーチ)

通常のテレビと比べて安価で手に入るチューナーレステレビは、地上波のテレビ番組を視聴しないという人には最適な選択肢になり得る存在だろう。今後のテレビの買い替えのタイミングで、検討してみてはいかがだろうか。

(よろず〜ニュース特約ライター・夢書房)

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