北上市立花の会社員菅崎安政さん(76)の愛犬モモクロは、日々の散歩で道端の空き缶やペットボトルなどのごみを拾っていることが評価され、市公衆衛生組合連合会(小原金二会長)の表彰を受けた。同会によると、初めてのケース。菅崎さんは「年を取っても、一緒に歩き続けようね」と優しく見つめる。
「不法投棄パトロール」となる柴犬モモクロ(雌、7歳)の散歩。菅崎さんは「ごみを探す際に引っ張られても大丈夫なように」と、リードをたすきのように肩にかける。自宅を出るとすぐ住民と偶然会い、空き缶を受け取って大切そうにくわえて歩き始めた。
自宅近くの約2キロを30分ほどかけて歩き、なじみの高齢女性に「お利口さんだね」と声をかけられれば尻尾を振るが、決して放さない。散歩を終え、自宅でドッグフードを出されると、ようやく空き缶を置いた。「一仕事終えた報酬」に満足そうだ。