11月6日(日本時間7日)、MLBが発表したナ・リーグMVPのファイナリストに、二冠王マット・オルソン(ブレーブス)の名はなかった。
ファナリスト入りしたのはロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)、ムーキー・ベッツ(ドジャース)、フレディ・フリーマン(ドジャース)。MLBの各賞投票はポストシーズン開始前に行われており、このファイナリストは単純に投票結果の上位3選手を意味する。
ナ・リーグのMVPは40本塁打&70盗塁を記録したアクーニャJr.の受賞が有力視されているが、ベッツ、フリーマン、オルソンの3選手も例年ならばMVPをとってもおかしくないほどの好成績を残している。そのハイレベルな争いの結果、ファイナリスト入りを逃したのはオルソンだったわけだ。
オルソンは打率.283、54本塁打、139打点、OPS.993で本塁打と打点の二冠王に輝いた。54本塁打と139打点はいずれもブレーブスの球団新記録となっており、まさに球団史に残るレベルの活躍だった。
二冠王がファイナリスト入りもできなかったケースは実は過去に何度もある。直近では、2021年のア・リーグで本塁打と打点の二冠に輝いたサルバドール・ペレスがMVP投票ファイナリストどころか7位という厳しい評価。この年のMVPを獲得したのは大谷翔平だが2位にブラディミール・ゲレーロJr.、3位にマーカス・セミエンが入ったのに加え、アーロン・ジャッジやカルロス・コレア、ホセ・ラミレスなど総合力も高い強打者が勢ぞろいだった。
また、現役では2度の二冠王でいずれもファイナリスト入りできなかった選手もいる。現役最高の三塁手の一人ノーラン・アレナドは、ロッキーズ時代の2015年と2016年に2年連続で本塁打と打点の二冠王になったが、いずれも8位と5位に終わっている。
今季のMVPは16日に発表される。誰がMVPをとるかはもちろんのこと、投票の内訳を確認してどれくらい接戦だったのかに注目してみるのも面白いかもしれない。